CT

耳鼻科用CT撮影が診断に不可欠なケース

以下のような時にはCT撮影が必ず必要になります。

真菌や虫歯などが原因の特殊な副鼻腔炎

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真菌が原因の副鼻腔炎

副鼻腔炎(蓄膿症)の原因にはさまざまなものがあります。ほとんどの場合は細菌感染によって起こっていますが、真菌(カビ)や虫歯などによって生じているケースもまれにあります。真菌による副鼻腔炎には手術が必要になりますし、虫歯が原因の場合は歯の治療が不可欠です。こうした場合もCT撮影によって原因を特定して適切な治療が可能になります。CT撮影を行っておらず、治療で副鼻腔炎がなかなか治らない場合には、ご相談ください。

視力障害につながる蝶形骨洞の病変

副鼻腔は、上顎洞、前頭洞、篩骨洞、蝶形骨洞に分かれていて、普通のX線検査で上顎洞や前頭洞の病変は発見できますが、篩骨洞の一部や蝶形骨洞にある病変は発見できません。副鼻腔炎の症状があってX線検査では病変が見つからない場合も、CT撮影で蝶形骨洞にある病変を発見して、適切な治療につなげることができます。この蝶形骨洞には視神経が走っているため、放置してしまうと視力障害や失明につながる可能性もあります。

副鼻腔炎の手術適応判断

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好酸球性副鼻腔炎(手術必要例)

副鼻腔炎が慢性化して進行した場合、状態によっては手術が必要になります。CT撮影によって手術が必要かどうかの適切な判断が可能になります。

副鼻腔の腫瘍

副鼻腔にも腫瘍ができることがありますし、それが命に関わる可能性もあります。CT撮影ではこうした副鼻腔腫瘍の発見も可能です。

耳鼻科用CTの安全性について

当院のCTでの放射線量は0.04~0.09mSv(ミリシーベルト)です。頭部を撮影する一般的なヘリカルCTでは、およそ1.8~3 mSvの放射線量ですので、約1/30位に抑えることができます。
また頭部正面の単純レントゲン検査では1枚0.12mSvです。通常鼻の副鼻腔単純レントゲンでは、3方向から3枚撮りますので0.36mSvとなります。当院のCTで検査したほうが単純レントゲンの1/3以下の放射線量で、より精密な評価をすることができます。

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